駅
(撮影)Headline編集長 中野 哲也 PENTAX K-S2使用(A-HDR撮影)
(【尾灯】写真) RICOH Quarterly HeadLine Vol.10 2016冬
無機質なビルが高さを競い合う、東京・丸の内界隈。似たり寄ったりのデザインは、人間性に対する機能性の勝利宣言なのか。でも、この街には救いがある。赤レンガ造りの駅舎が温もりを与えてくれるからだ。巨大生物が息をするかのように、大量の人を吸い込み、吐き出している。その体内では出会いや別れ、再会が繰り返され、筋書きのないドラマも生まれる。「見覚えのあるレインコート」を探す舞台は、高層ビルでは務まらない。やはり「駅」でしかあり得ない。(N)